日本ハム宮西尚生投手が、プロ野球史上17人目となる通算700試合登板を達成した。出番は2点リードの8回。重い試合展開の中で、得点圏に走者を背負いながらも無失点。登板後には節目がアナウンスされ、大きな拍手を受けると特製パネルを手に一礼。栗山監督も惜しみない拍手を送った。

12年から指揮を執る同監督にとっては、通算470度目となる起用。「感謝しかない」と絶大な信頼を寄せる。「ウチは中継ぎのチームなので」が口癖だが、鉄腕左腕がいるからブルペンを強みとして押し出せる。この日も試合前から「これは、すごいね。おめでとう! 先に言ったぞ」とフライングで祝福した。

6月に35歳となった宮西も体調は常に万全ではない。今春キャンプも左肘の状態が安定せず、6月にずれ込んだ開幕までは満足に投げ込みができなかった。その中で「投げなくていい場面でも、けっこう投げさせてもらって。投げ込みも多めにしていった」。セットアッパーの仕事を果たしながら自身の調整も進め、現状は「ようやく手応えを感じる球を放れるようになってきた」。異次元のサウスポーは、まだまだ勝利へのバトンをつなぎ続ける。【木下大輔】