阪神藤浪晋太郎投手(26)の復活勝利はまたもお預けとなった。670日ぶり勝利を懸けてヤクルト戦(神宮)で今季2度目の先発。7回4失点(自責1)で毎回の10奪三振の力投をみせた。連打を許さず、四球もわずか1つ。味方の失策もあって2敗目を喫したが、矢野監督は「勝てる投球」と次回に期待した。8カードぶりに負け越した阪神は再び勝率5割となり、4位に後退した。

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◆藤浪の転調 3回から投球内容がガラリと変わった。初回は最速154キロを計測するなど投球の9割以上がストレート。3回からは決め球のフォーク(スプリット)に、スライダーを意図的にちりばめた。6回の打者3人のアウトはすべてフォーク。唯一の右打者だった8番西田には外角スライダーを効果的に使った。思うように変化球をコントロール出来たことによって投球の幅が広がった。