ソフトバンクが執念でドローに持ち込んだ。

2-2で迎えた延長10回裏2死満塁。ロッテ清田に対してフルカウント。ボールでサヨナラ負けとなるしびれる場面で、イケメン投手・板東が直球で見逃し三振でピンチを乗り切った。工藤監督は「良く投げました。あの状況でストライクを取るのは難しい。引き分けでしたが、よく引き分けたと思います」と4時間12分の戦いをねぎらった。昨年2勝10敗、今年も黒星スタートとなったZOZOマリンで負けなかった。「呪縛」を完全には解けなかったが屈しなかった。

3回以降は両軍無得点の展開を全員で乗り切った。投手は先発大竹が5回2失点でしのぐと、6回からは高橋礼、泉、嘉弥真、モイネロ、森、最後は中継ぎ2勝の板東をつぎ込んでロッテの猛攻を食い止めた。工藤監督は「明日(20日)のこともあり、板東くんは延長に入った時にしか考えてなかった。明日については考えます」と話し、この一戦でなりふり構わず7投手を使った。

野手は九鬼以外、全員を起用した。コンディションを重視して休養の意味合いから中村晃をスタメンから外し、柳田を4番に、スタメンマスクには高谷を起用した。あらゆる手段を講じて臨んだ。

工藤監督をはじめ、チーム全員の気持ちが最後は板東の直球に乗り移った。「グラシアルにも1本出て良かった。しっかり打てたのは明日以降につながる」。指揮官は明るい兆しを感じ取った。ナインの思いがあれば、20日こそ呪縛は解けるはずだ。【浦田由紀夫】