中日が9年ぶりの5カード連続勝ち越しを決めた。新助っ人ヤリエル・ロドリゲス投手(23)の快投と着実な得点で、DeNAに快勝。ロドリゲスは5回まで無安打に抑え、6回を2安打無失点で無傷の2勝目を挙げた。8月3日に育成契約から支配下登録された右腕が、先発陣の一員として真夏の快進撃を支える。

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ロドリゲスに動じる気配はなかった。6回、先頭の戸柱に初安打を許した。代打中井には1死から右前に落とされた。しかし一、二塁と得点圏に走者を背負っても、落ち着いていた。続く梶谷をこの試合3つ目の併殺に仕留め、6回を無失点で投げきった。本拠地ナゴヤドームで初のお立ち台に立ち「今日は自慢のコントロールがよくなかったが勝つことができてよかった。チームが勝ってとてもうれしい」と笑った。

デビューから快投が続く。来日初先発の9日巨人戦は6回1/3を2失点。前回登板の15日の同戦では、7回1失点で初勝利を飾った。デビュー後にチームのカード勝ち越しが始まり、ここまで8勝3敗1分け。プレーボールの際にはマウンドで瞑想(めいそう)する。「いつもこうやって神様に祈っている。今日はいい当たりも正面に飛んだ。運もよかった」。チームにも勝利の女神を連れてきた。

初勝利の試合に続き、バッテリーを組んだ女房役・郡司の存在も大きい。「2軍から(ロドリゲスと)バッテリーを組ませてもらっていたので、ここに構えたらストライクが来る、この球種の後はこのボールのストライクの確率が高いなどの経験が生かせました」と郡司。スタメンマスクで6連勝のルーキー捕手が好アシストした。

5カード連続勝ち越しはリーグ連覇した11年以来。借金2の3位で2位DeNAとは2ゲーム差。与田監督は試合後のインタビューで「明日はエースの大野(雄)が投げます。素晴らしいピッチングを見せてくれると思います!」とファンに約束した。【安藤宏樹】

◆ヤリエル・ロドリゲス 1997年3月10日、キューバ生まれ。19年のプレミア12キューバ代表。今年1月に育成契約し、2軍で5試合に投げ17回2/3、自責点1で防御率0・51。今月3日に支配下選手登録。キューバ国内リーグ出身で、海外プロ経験がないため新人王資格を持つ。186センチ、97キロ。右投げ右打ち。