120試合制の今季は折り返しを過ぎました。日本ハムでは、新外国人のバーヘイゲンがチームトップタイの5勝を挙げ、先発投手陣を支えています。
日本に来る外国人選手は、みな力のある選手ばかりです。ただ持っている能力をしっかり発揮できている選手は…となると、そう多くありません。活躍できるかどうかのカギは、「変える勇気」にあると思います。
同じ野球というスポーツですが、米国と日本では、全然違います。私も米国にいるときは、さまざまな部分で苦労しました。ボールも違うし、配球も戦術もまったく異なる。生活環境もそうです。小さいころから取り組んできた野球ですが、新たな理論や技術をイチから作り上げないといけないような感覚でした。
投手であれば、ボールの違いは大きな問題でしょうし、マウンドの堅さなども影響します。いかに早く対応できるかは、本人の頑張りと考え方、性格によるでしょう。バギーには、当初からクイックが遅いという指摘がありました。外国人投手にはよく言われる課題です。でも直そうとして本来の投球フォームを崩してしまう投手が多い中、バギーは自分の長所を理解し、そこを失わないように取り組んでいるから、勝ち星を積み重ねられているんだと思います。日本ハムが浮上するには、バギーのほか、マルティネスやビヤヌエバ、王柏融らの頑張りも必要になってきます。
最近はメジャーの最低年俸も上がっており、外国人選手の獲得は難しくなってきている現状があります。ドラフト会議のようにくじ引きがあるわけではないので、どうしても資金力の差が出る。豊富な資金があるわけではない日本ハムが、バギーのような選手を見つけてこられたのは、スカウトや関係者のすばらしい仕事があったからです。
長年日本ハムを見てきて、資金以上に大切なのは選手に対しての誠実さだと感じます。外国人枠が限られている中、その何倍もの数を取れば有利に働くのは当然です。ですが、日本ハムはそうはしない。選手に敬意と愛をもって接する事で、低い年俸でもファイターズでやりたいという選手が出てくるのだと思います。
外国人獲得は想像以上に大変な事です。長年、プロ野球にいた僕でも、正直誰が活躍するのかはわかりません。でも来日した外国人選手に対して、温かい目を持って声援を送り続けることが、「活躍→チームの優勝」へとつながっていくのかもしれません。レアードの活躍でも、あらためてそう感じました。
実は今年、球団のスペシャルアドバイザー(SA)の仕事として、米国の選手視察に同行する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響でなくなってしまいました。現役を終え、なにもかもが勉強の1年。楽しみにしていたことの1つだったんですけどね。



