広島九里亜蓮投手(29)が、8日のヤクルト戦(マツダスタジアム)に先発する。

7日、本拠地で行われた投手練習に参加。チームは現在引き分けを挟んで3連敗中で、6日に最下位に転落した。チームの連敗ストップ、自身も8月10日中日戦(マツダスタジアム)以来約1カ月ぶりの勝ち星をつかみ、チームに流れを呼び込む。

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九里が、静かに闘志を燃やした。チームは6日にDeNAに敗れ、引き分けを挟む3連敗で再び最下位に転落。自身も8月10日に2勝目を挙げて以来、勝ち星をつかめない。先発する8日ヤクルト戦へ向け「1試合1試合、目の前の試合を勝てるようにやっていく中で、最後まであきらめずに戦っていきたいと思います」と巻き返しを誓った。

前回先発した1日中日戦(ナゴヤドーム)では7回まで2失点と力投。打線の援護なく迎えた8回に3点を失い、4敗目を喫した。プロ入り後、自己最多の142球の熱投だった。粉骨砕身の激戦から中6日での登板にも「特に変えず、しっかりと、投げる試合に良い状態で入っていけるように取り組んできました」と冷静だった。

今季は、投手陣が苦戦を強いられている。昨季、チームトップの11勝を挙げた左右の大黒柱を欠く不測の事態が起きている。大瀬良がコンディション不良により、6日に出場選手登録を抹消され、戦線を離れた。K・ジョンソンも開幕7連敗と不振で、2軍に降格。投手陣は4日からのDeNA3連戦で計47被安打30失点と崩壊。悪い流れを断ち切るためにも、より先発のゲームメークが勝利に直結する。

投手陣の両輪がいなくなった今こそ、チーム一丸で試練を乗り越えていくしかない。九里は「1イニングでも長く投げたいと思ってマウンドに上がっているので、その気持ちは変えずにしっかりとした投球ができるようにやっていきたい」と気合を入れた。

この日予定されていたDeNA戦が台風10号の影響で中止となったことで、1日からの13連戦という長丁場は解消された。カード頭を白星で飾り、ここから勝ちを重ねていく。【古財稜明】