阪神は矢野燿大監督が投打の執念采配で広島に3タテを食らわせて4連勝。貯金を今季最多の「4」とした。

1点を追う3回。3番糸原の2打席連続適時打で同点とし、なおも無死一、二塁の好機。ここで矢野監督は前日に決勝弾を放った5番大山に送りバントを命じた。バントの構えに場内がどよめく中、大山がキッチリ今季初犠打を成功。直後にボーア、糸井の連続適時打が生まれ、2点のリードを奪った。

しかし、先発藤浪がパッとしない。4回1死から連打と四球で満塁のピンチを招くと、指揮官は迷わずベンチを出た。球数63球の右腕に早々と見切りを付け、2番手馬場への継投を決断。馬場は1死満塁から2点を失うが、勝ち越しの3点目は与えなかった。

その後1点を取り合い、6-6のまま終盤戦へ。すると8回2死無走者。守備から途中出場の陽川がこの日初打席で中堅右へ3号決勝ソロ。最終回は今季4度目のイニングまたぎとなった守護神スアレスがシーソーゲームを締めた。

阪神は大型13連戦(1試合雨天中止)のラストゲームを指揮官の執念采配で勝ち取り4連勝。9・5ゲーム差で追いかける首位巨人との15日からの3連戦(東京ドーム)へ、最高の形で弾みを付けた。