西武のルーキー左腕、浜屋将太投手(21)がプロ初先発初勝利を挙げた。初回を3人で仕留め、立ち上がりを切り抜けると、そこから8者連続凡退。「昨日寝る前に緊張していつもより寝られなかったです」。初々しい言葉とは裏腹にロッテ打線を封じた。

勝利投手の権利がかかった5回は、先頭の角中をチェンジアップで空振り三振に切り、この日3度目の3者凡退。6回を1失点で投げ抜いた。

開幕1軍入りを果たし、ここまで中継ぎで4試合に登板。楽天戦で打ち込まれ、7月27日に登録抹消されると、同じ左腕の内海に対左打者へのチェンジアップの投げ方を聞いた。縦のラインを意識する助言を受け2軍戦で実践。抜ける怖さを振り払い、ものにして昇格をつかんだ。この試合では対左は10打数1安打。成長した姿を1軍で見せた。

高卒で社会人入りした際、高校時代同じクラスの相撲部の友人に体重の増やし方を相談。「常に空腹がない状態にする」と言われた。「1日5食くらい食べてると聞いたので、社会人時代はそうやって体重を増やしていました」と3年間で約20キロ増。周囲の助言に耳を傾け成長の糧にしてきたから、今がある。

同期入団の柘植との新人バッテリーでチームは3連勝。「浜屋が出てきたら安心だと思われるくらいの投手になりたい」。頼もしい新戦力が加わった。【栗田成芳】

◆浜屋将太 はまや・しょうた。1999年(平11)1月26日生まれ、鹿児島県出身。樟南では3年夏に甲子園出場。三菱日立パワーシステムズを経て、19年ドラフト2位で西武入団。6月21日日本ハム戦でプロ初登板。今季推定年俸1300万円。175センチ、77キロ。左投げ左打ち

西武辻監督(好投した浜屋の次回先発に)「このくらいのピッチングしてくれれば。当然そういうチャンスがあるだろうし、いきますよ、多分」