阪神、巨人などが今秋ドラフト1位候補に挙げる近大のスラッガー、佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)が日刊スポーツの独占インタビューに応じた。厳しい徹底マークを受けながらも、この秋の関西学生リーグでも結果を残している。「本塁打は流れをガラッと変えることもできる。それが僕の役目」とプロでも持ち味のアーチでファンを沸かせる意気込みを明かした。

【取材・構成=石橋隆雄】

   ◇   ◇   ◇

取材後記 いつも淡々と質問に答える。近大・佐藤はマイペースを崩さない。ガツガツしていないところが体の大きさとマッチして、さらにスケール感を出している。注目が高まる中、秋季リーグでは厳しい内角攻めなどを受け、甘い球も激減している。それでも田中秀昌監督(63)は「以前より見る余裕が出てきた。この秋は打ってほしい場面で打ってくれる。そこが進化だと思います」と大事な場面で集中し、結果を残す勝負強さを評価している。

佐藤は7日のソフトバンクとの面談の中で、田中監督への感謝を口にした。プロもほぼノーマークだった仁川学院(兵庫)の佐藤に声をかけ、練習参加の最初スイングでほれ込み、1年春から使い続けてくれた。無名の高校球児が、競合必至のドラフト1位候補に成長した。恩返しのドラフトになる。【西日本アマ野球担当キャップ=石橋隆雄】