西武の左腕・高橋朋己投手(31)が、現役引退を決めた。20日、会見を行った。プロ8年間で、西武の守護神を担いながら、何度も大けがに見舞われた浮き沈みの激しかった選手人生に終止符を打った。

以下、一問一答の後編。

-痛めたBP(打撃投手)はいつ

8月の頭ですね。

-1球目から

1球目からではなく、球速もそんなに出ていなかったですし、ちょっと強めに投げようかなと思ったんですけど、強めに投げたら痛かったんで「あ、無理だ」という感じで。

-BPやったのはいつ以来だったのか

ちゃんとしたマウンドで投げたのは昨年の(9月)フェニックス以来です。BPとか試合で投げた以来です。

-8年のプロ生活の中で誇りにできる部分は

誇りにできる? ああ、本当に、先輩方の記録に立ち会えたことですかね。1年目の時なんですけど、涌井さんが10連投目で150キロ連発したりとか、すげーな、と。岸さんのノーヒットノーランだとか、チーム違いますけど、マー君の最後投げた試合。ああいう試合に立ち会えたのはすごく刺激になった。

-自身の登板は

がむしゃらに投げていたんで、覚えてなくはないですけど、全部がいい思い出の試合でした。ああ、あった。(元西武岡本)洋介さんが先発した試合(14年7月11日オリックス戦)でペーニャに同点ホームランを打たれて洋介さんの勝ち消しちゃって。その時洋介さんに謝ったら、すごくいいことを言ってくれたんですけど、それが悔しくて。次の日にペーニャ、Tー岡田さん、糸井さんの3人と対戦して3者連続(空振り三振)取ったのが、むちゃくちゃ、自分の中ではいい試合だったかなと思います。

-慰められたのか

なぐさめ…そうですね。お前のせいじゃない、いいよ、ということで。この人なんていい人だって。もう、次から失敗したくないという気持ちで、はい。

-引退後は

引退後ですか? まだ何も決まっていないんですけど、球団に残していただけるならご恩のある球団なので、精いっぱいこの球団に尽くしたいなという気持ちです。

-平良が登場曲を使っているが経緯は

使ってくれました。平良が使いたいと言ってくれました、と書いてください。平良から言った。

-平良にはどう伝えるか

これで引退決まって急に変えたらひきょうですよね(笑い)。それだけはまじやめてほしい。来年変える分はいいですけど、今年はもういってくれ、と。

-できれば今後も

そうですね。平良、大好きなんで。

◆高橋朋己(たかはし・ともみ)1988年(昭63)11月16日、静岡県三島市生まれ。加藤学園、岐阜聖徳学園大をへて、西濃運輸から12年ドラフト4位で西武に入団。13年10月8日のロッテ戦でプロ初勝利。14年には29セーブ、15年には22セーブを挙げるも、度重なる故障により19年から育成契約に。プロ通算160試合で6勝5敗52セーブ、防御率は2・74。今季推定年俸は1000万円。174センチ、90キロ。左投げ左打ち。