1軍に昇格中の阪神ドラフト2位井上広大外野手がウエスタン・リーグ、オリックス戦(オセアンBS)で決勝タイムリーを放った。「4番右翼」でスタメン出場し、0-0の4回2死二塁。オリックス山崎福のチェンジアップを左前に運んだ。「先頭が出たのでなんとしてもという気持ちで。後ろにつなぐ気持ちで打ちました」。同リーグ単独3位となる33打点目をたたき出した。

8回の右前打で代走を送られ、途中交代。ナイター開催の1軍広島戦へ向かった。プロ初の「親子ゲーム」では6回に代打で登場。広島九里の前に遊ゴロに倒れた。

14日に昇格して1週間が経過した。「上で試合に出してもらい、1球で仕留めないと何球も打てるボールが来ないと分かった。いかに(甘い球を)打つかを今日は意識していた」。勉強の日々を糧にした適時打だった。1軍では本塁打王争いでトップに立つ大山から打撃のアドバイスを受けるなど、刺激も受けている。

この日はファーストピッチセレモニーで打席に立った川藤幸三OB会長も、井上について言及した。「まだまだお客さん。そんな簡単じゃありませんよ。でも期待しています」。川藤節で、期待の19歳にエールを送った。【只松憲】