昨年のドラフト1位河野竜生投手(22)が、心強い応援を味方に自身初の2連勝でルーキーイヤーを締めくくる。6日オリックス戦(京セラドーム大阪)で、今季最終登板に臨む。徳島県出身。大阪は敵地でも故郷に最も近い球場とあって、当日は両親と愛する祖父母が応援に駆けつける予定で「自分をアピールする日。思い切っていけたらと思います」と、意気込んだ。

気持ちが入るには、理由がある。「両親よりも大事にしている」と冗談交じりに言うほど大好きな祖父母が、観戦に来るからだ。アマチュア時代は、毎試合のように両親と一緒に応援に足を運んでくれたという。「小中学生の頃は、試合の前日は、じいちゃん、ばあちゃんの家に泊まって、そこから試合に行っていた」。いつしか、試合前夜に必ず祖母が作ってくれたという焼き肉が“勝負メシ”になった。

前回10月31日オリックス戦(札幌ドーム)では、6回を3安打1失点。初の無四死球で3勝目をゲットした。なかなか白星をつかめずに苦しんだ1年目だったが、ようやく昨年「社会人ナンバーワン左腕」と呼ばれた自信を、取り戻しつつある。今回は、プロ入り後、初の中5日での先発。「疲労を取りながら練習をすることだけを考えてやってきた。前回のようにストライク先行で。初球は、腕を振って大胆にいけたら」。狙うのは4勝目。5日に5位が確定したチームの連敗ストップも、持ち前の強いハートでかなえてみせる。【中島宙恵】