みなさん僕も坂本勇人です。巨人育成ドラフト6位の唐津商(佐賀)・坂本勇人捕手(18)が5日、唐津市の同校で武田チーフスカウトから指名あいさつを受けた。高校通算16本のパンチ力のある打撃と、二塁送球1秒8の強肩が武器。チームを代表する偉大な先輩と同姓同名の18歳は「打てるキャッチャー」として、まずは支配下登録を目指す。

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主将坂本のポスターの前で照れたような笑みを浮かべ、無数のフラッシュを浴びた。坂本は「(主将は)本当にすごいのひと言につきますね。自分も坂本勇人選手に負けないように、自分の活力になりますし、これから頑張っていきたい」と気後れすることなく力に変えた。

名前の由来は…キャプテンではない。自身が生を受けた02年、現在主将を務める坂本はまだ中学2年生。名前の参考にできるわけもなかった。唐津市生まれの坂本の名前の由来は、同じ九州で01年に甲子園を沸かせた寺原隼人(当時日南学園)。野球好きの父光三さん(49)が名付け、画数の関係で母方の曽祖父「勇」さんから1文字もらい「勇人」になった。病院などではざわつかれることもあるが「嫌だったことはないです。名前が一緒で覚えてもらえることが一番得したかなと思います」と笑顔を見せた。

これまでの野球人生でも、チームに坂本姓が「6人か7人」いた。現在も3人ほど在籍するため、呼び名は勇人。登録名やこれからの呼び名が話題に上がるが「自分はまだ育成選手でそういう願望はないので、1日でも早く支配下を目指して頑張るだけなので」と浮かれる様子はない。

話題性も十分だが、将来性にも期待がかかる。武田チーフスカウトは「やっぱり魅力はバッティング。まずは支配下を勝ち取って、将来1軍で打てるキャッチャーとして大成してほしい」。高校通算16本塁打のパンチ力がある、坂本は「打てる捕手をイメージしてやってきた。ホームランを狙っている方ではなくて、チームバッティングを心がけたい」と言った。

坂本との対面はもちろん、阿部2軍監督との対面も心待ちにし「キャッチャーの奥の深さだったりを教えてもらいたい。1日でも早く支配下に。1日1日を大切にやっていきたい」と力を込めた。支配下を勝ち取りチームの顔を目指す。【久永壮真】

 

◆坂本勇人(さかもと・はやと)2002年(平14)4月15日、唐津市生まれ。小学3年で浜友少年野球クラブで野球を始め、浜玉中では投手と捕手。唐津商では1年夏からベンチ入りし背番号5で内野手として出場。1年秋から正捕手。右投げ右打ち。二塁送球タイムは1秒8。身長177センチ、体重83キロ。趣味は音楽鑑賞。