ソフトバンク千賀滉大投手(27)がCS第1戦に先発し一気に王手をかける。

キャッチボールなどで最終調整を終えたエースは「チームが勝つことがメインになる。ポカしないように。昨年失敗している分、しっかりしたい」と意欲を示した。昨年は楽天とのCSファーストステージ第1戦で4被弾し、4失点して敗戦投手。チームはそこから10連勝で日本一になったが、自身のプライドが許さなかった。

リーグ戦の最終登板からCS初登板までは、昨季と同じ中10日。千賀は「間隔が空くと難しい。今年は意識した。いつもより強弱をつけた」と、同じ轍(てつ)を踏まないよう調整を工夫した。今季は18試合に先発して1完投ながら、工藤監督からは「うちのエース。期待しているし、できれば最後までいってほしい」と完投指令が出された。

今季はロッテに2勝1敗、防御率は2・42。「アドバンテージ(の1勝)もあるし、最初を取れば大きい」。今季デーゲームは初登板。最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の3冠右腕が、下克上を狙うロッテの前に立ちはだかる。【石橋隆雄】