オリックス中嶋聡新監督(51)が17日、来季2年目を迎えるアダム・ジョーンズ外野手(35)に「メジャー級」の復調を期待した。

大リーグ通算282本塁打の実績で今季から加入したが87試合出場の打率2割5分8厘、12本塁打にとどまった。故障が相次いだが、指揮官は願望を込める。

「僕のなかでジョーンズはすごい打者で、すごく動けて、守りもすごくて。信頼するしかない」。年間通じて、本領発揮できなかったが、大リーガーらしいすごみにも触れている。西村前監督の辞任にともなって、8月21日西武戦から監督代行として指揮を執った。その初陣から3試合連続アーチ。実に4本塁打の大爆発で、いきなり大砲の実力を目の当たりにしていた。

「最初(監督代行に)なったとき、とんでもない活躍を見せた。『すげえな、コイツ』という打者。あれくらいの打撃はできる打者だと思っていた。どれだけコンスタントに続けるかが勝負になってくる」

今季、AJがアーチを架けた試合は6勝5敗だが、この3戦連発時は3連勝。破壊力を証明した。オフは故障しない体作りや体重調整がカギを握りそうだ。指揮官も「痛くない、本当に動ける体で来てくれたらいい」と言い、万全な状態での来春の来日を望む。

チームは2年連続最下位に沈み、大阪・舞洲で秋季練習を行っている。中嶋監督は「(ジョーンズや吉田正の)実績は考慮します。来年になったら全部リセットされる。選手のスタートもゼロから。競争から始まる」と言い、横一線の定位置争いを強調した。【酒井俊作】