海外フリーエージェント(FA)権の行使を検討していたロッテ唐川侑己投手(31)が、権利を行使せずに残留することが3日、分かった。シーズン終了後、球団との交渉を続ける中で、複数年などの条件提示を受けたとみられ、この日までに決断した。

松本尚樹球団本部長が、FA権を持つ選手との交渉について「話し合いはずっとしています。みんないい話し合いがきっちりできているのは確かですね」と、好感触を口にしていたとおり、FA申請期限の4日を前に「唐川残留」の朗報を聞くこととなった。

FA権の行使検討は、唐川にとって今後の野球人生と向き合う行為だった。昨年、代理人と契約を結び、こういうケースに備えていた。今季、カットボールを武器に32試合に登板し防御率1・19の好成績を残せたこと。年俸ランクがCランクで、移籍するならば絶好の機会であることなどから、真剣に考えた様子がうかがえる。結果、結論を導き出すのがギリギリになったようだ。

チームでは沢村、松永と救援陣のFA権行使が続いたが、唐川は来季以降もロッテで戦う。4日にも、残留の意思を表明する。