広島羽月隆太郎内野手(20)が4日、広島・廿日市市内の大野寮で契約交渉を行い、200万円増の800万円(金額は推定)でサインした。

「まさかそんなに上がると思っていなかったので本当にうれしかったです。また来年も頑張ろうと思いました」。

笑顔の更改となった。

今季は8月7日阪神戦で2安打3打点と華々しい1軍デビューを飾るなど、17試合に出場した。打率1割8分2厘、4打点、0盗塁も、試合前の円陣で一発芸を披露するなど1軍同行時は盛り上げ役を担った。

「(球団から)言われてないですけど、僕自身は声の方が評価大きかったのかなと思ってます」。

数字に残らない貢献度に、思わず苦笑いする。

戦力として1軍に定着するため、計画的にオフを過ごす。5日から鹿児島へ移動し、チームメートの林らとともに鹿屋体育大で動作解析をもとに走力、打力、筋力の向上を図る。技術的な練習が増える1月には、菊池涼に弟子入り。先輩から誘ってもらったことで、静岡での自主トレに参加することが決まった。

「考え方をたくさん持っていらっしゃる方なので、1つでも多く聞いて、自分のものにしたいなと思います。これからの野球人生の財産となるような自主トレができればいいなと思ってます」。

シーズン無失策の名手からより多くのものを吸収するつもりでいる。

「1日たりとも休みという休みはないかなと思っているので、しっかり覚悟を決めてオフを過ごしています。僕みたいな選手が休んでいたらレギュラーを取れない。ここで緩んでいたら、ずっと2軍。自分で自分を戒めて、来年のためにやっていかないといけないと思っています」。

1軍定着の先にある菊池涼超えのためにも、オフも立ち止まってはいられない。【前原淳】