中日の木下拓哉捕手(28)が4日、ナゴヤ球場で2度目の契約更改交渉に臨み、倍増の2400万円でサインした。

26日の初交渉は納得がいかず保留した。球団側が争点を金銭面のみに断定するような報道対応などを巡り、28日に日本プロ野球選手会から加藤球団代表に対して抗議文が出される異例の事態に発展。その端緒となっただけに、交渉の行方が注目されていた。

木下拓は「提示額は(前回から)変わっていません。納得してサインしました」と笑顔で会見。「(加藤代表には)こんな騒ぎになって申し訳なかったと言っていただいた。もともと査定表と金額のずれを埋めたいと思っていただけなので、ぼくの方も申し訳ありませんと言いました」。スッキリした表情で交渉が円満に終結したことを明かした。

プロ5年目の今季は自己最多の88試合に出場し、打率2割6分7厘。盗塁阻止率4割5分5厘はリーグトップで、チームの長年の課題だった正捕手の座に大きく前進した。「たまたまキャッチャーで今年一番出たという認識。負けないという思いをより強く持って開幕マスクを狙いたい」。来季の目標を明確に示した。(金額は推定)