広島九里亜蓮投手(29)が4日、開幕投手奪取へ意欲を示した。この日広島市内の球団事務所で契約更改に臨み、1500万円増の8700万円でサイン。今季は開幕から先発ローテーションを守り抜き、8勝6敗、防御率2・96と好成績を残した。来季の開幕投手について「1シーズン1回、1人しかできないところ。そこは毎年目指してやっている。(来季も)目指してやっていきます」と闘志を燃やした。

今季の前半戦は苦戦が続いたものの、シーズン中のフォームチェンジが功を奏した。「そこが一番のターニングポイントだと思います」。9月8日ヤクルト戦からワインドアップからセットアップに変え、終盤は7試合連続でクオリティースタート(先発投手が6回以上を投げて自責点3以下)を達成する奮闘ぶりをみせた。「力のある、意図したボールを投げられる確立が上がった」。大瀬良、野村が故障で離脱する中、若手投手陣を引っ張った。

来季の目標について「2桁勝ちたいですけど、それよりもイニング数には一番のこだわりを持ってやりたい。1試合平均7イニング、170イニングはいきたい」。さらなるレベルアップを目指し、今オフは前田健太、大瀬良らが師事するトレーナーが運営する施設「上達屋」に通う予定だ。

来季は背番号が12から11に変更となる。「どの球団を見ても良い投手がつけているイメージですし、憧れの番号でもあった。それをつけさせていただくことに感謝して、しっかり頑張りたいと思います」。心機一転、8年目で自身初の大役を奪いにいく。【古財稜明】(金額は推定)