楽天涌井秀章投手(34)が「橋渡し役」を買って出た。7日、仙台市内の球団事務所で契約交渉に臨み、3500万円増の1億6000万円で更改。ロッテから金銭トレードで移籍1年目の今季は開幕から先発ローテーションを1度も外れずに20試合に登板。開幕8連勝を含む11勝で5年ぶり、史上初の3球団での最多勝を獲得した。「前半は合格、後半は不合格」と振り返ったが、球団から「楽天に来てくれてありがとう」と言葉をかけられたと明かし「正直にそういう言葉が選手にとって一番うれしい」と喜んだ。

来季から石井GMが兼任監督に就く。右腕は西武で6年プレーをともにした。「ずっと近い存在としてやらせてもらっていたので、ある程度自分のことも分かってもらえていると思う。自分も少なからず他の選手よりは分かっていると思う」。信頼関係をチームへ還元する。「監督がたぶんこういう思っているよ、と他の選手に伝えられたらいいなと正直思っています」。

来年、プロ17年目で迎える新天地2年目。「今年は自分の成績を残すことしか考えていなかった。来年はある程度チームの中も見られるようになったので、若手にもっといいアドバイスができたら。自分8割、人2割くらいの感じで」。グラウンド内外で欠かせない。(金額は推定)【桑原幹久】