プロ野球の守備のベストナインを選ぶ三井ゴールデングラブ賞が18日、発表され、中日ダヤン・ビシエド内野手(31)が一塁で初受賞した。

都内での授賞式では、笑顔で金色のファーストミットを掲げた。「本当にうれしい。外野が長く、一塁はずっとやってきたポジションじゃなかった。一塁に移ってからの受賞だからうれしい」。16年に来日して1年目は外野手登録。日本で5年間の努力が実を結んで素直に喜んだ。

今季は1失策。一塁の守備率は9割9分9厘で、2位の巨人中島を4厘差で上回った。「上達もあるけれど、守備に対する自信を持ててきている。体が自然と動けている」と胸を張った。10月28日阪神戦(ナゴヤドーム)の8回に打球にダイビングした際、左肩を脱臼。現在もリハビリを続け「かなり良くなっている。回復具合は順調だ」と来春キャンプでの完全復帰を目指している。

打撃では4番としてリーグ4位の82打点を挙げ、8年ぶりのAクラス復帰に貢献した。「打点を挙げるのが4番の仕事。大事な場面での1点が重要になる。僕も意識したい。チームの今の状況は悪くない。チームの順位を上げることが一番だ」。10年ぶりのリーグ制覇が懸かる来季に向けて、決意は固まっている。

来日3年目の18年に首位打者、最多安打、ベストナインを初受賞。19年もベストナインを獲得し、3年連続でタイトルを手にした。そして、21年の狙いがある。「MVPがいいな。最初からそれを目指すのではなく、やるべきことを着実に少しずつこなすのが大事」。来日6年目を迎える不動の4番は、V奪回とビッグタイトルへ気持ちを高ぶらせた。【伊東大介】

▽中日大島(8度目の選出) コロナ禍で難しいシーズンでしたが、三井ゴールデン・グラブ賞をいただけてうれしい。来年以降もこの賞に恥じないプレーをして、またこの賞をいただけるようにしたい。

▽中日高橋周平 このような賞をいただきうれしく思います。また、来年も取れるように頑張ります。選んでいただきありがとうございます。