ソフトバンクのドラフト5位、田上奏大(そうた)投手(18=履正社)が6日、1人だけの入団会見に臨み「叔父さん超え」を誓った。昨年12月10日に新入団選手の会見が行われたが、履正社内で新型コロナウイルス感染症が広がり、休校となったため欠席。この日、ペイペイドーム内で行われた仕切り直しの会見で「ユニホームが着られてうれしい」と笑みを浮かべた。

母の弟にあたる叔父は中日、ソフトバンクで捕手として活躍し、現在大産大付野球部を率いる田上秀則監督(40)。叔父がホークスでつけていた背番号70を引き継いだ。「小さいころから野球を教えてもらった。ベストナインに選ばれ、オールスターにも選ばれた。それに似合うようなタイトルを取りたいし、最終的には日本を代表する選手になりたい」。叔父がかなえられなかったジャパン入りを誓った。

履正社では主に外野手だったが、昨年4月ごろから投手の練習もスタートさせた。「コロナ禍で甲子園開催もなくなり、投手に挑戦したくなった。最初から147キロも出たし、周りからもいい球投げると言ってくれた」。今では最速151キロもマークするほどに成長し「今は真っすぐだけだけど、これから変化球も覚えたい」と語気を強めた。

この日、筑後のファーム施設に入寮。投手としては未知数ながら、“大化け”に期待がかかる。「UFOがいると信じている」という右腕は「1軍に上がって、最初の登板でみなさんに、うわっと思ってもらいたい」とおどけてみせた。のびしろたっぷりの右腕が、プロ野球選手の遺伝子を開花させる。【浦田由紀夫】