1年目の昨季、育成枠から支配下へはい上がった日本ハム樋口龍之介内野手(26)が目指すのは、昭和の大スター級の活躍だ。

千葉・鎌ケ谷で内野ノックなどをこなした13日、正月に故石原裕次郎が眠る総持寺(横浜市)を参拝したことを明かし、スター街道への歩みを思い描いた。「目標が『開幕1軍』とか、ありきたりじゃないですか」と“普通”を嫌い、「『裕次郎並のスターになる』で、いいっす」と不敵に笑った。

初詣は、友人がおみくじを引くのを、ただ見ているだけ。紙切れ1枚で一喜一憂するのは「イヤ」だと言う。BC新潟時代は横浜高の先輩、近藤らと鹿児島・徳之島で合同自主トレを積んでいたが、今オフは孤高の道を選んだ。「試合になったら誰も助けてくれない。1人で考えないと」。技術だけでなく、内面のレベルアップを求めて鎌ケ谷に残った。

昨季は支配下登録される9月末までに、2軍で3割4分2厘、12本塁打と圧倒的な打撃成績を残し、即昇格した1軍でもプロ初本塁打を記録した。2年目の今季はまず、二塁や三塁の定位置争いに割って入らなければならない。「どんな場面でも使える存在になりたい。最初はレギュラーを目指しますけどね」。ドラマチックなプロ野球人生は、まだ始まったばかりだ。【中島宙恵】

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