高卒2年目の阪神井上広大外野手(19)も、佐藤輝に負けじと宜野座に快音を響かせた。屋外フリー打撃で4本の柵越えを放ったゴールデンルーキーの次に打撃ゲージへ。「ずっと室内でバッティングしかできなかったので、やっぱり球場で打てることでリフレッシュというか、自分の気持ちも楽になる」。36スイングでバックスクリーン弾を含む2本の柵越えを放った。

目の前に発奮材料があった。佐藤輝の打撃を後ろで見守り、「(スイングスピードも)速い」と目を丸くした。だが、同じ外野のポジションを争う立場だけに、「すごい」と感心してばかりではいられない。「広い球場でやっと練習できるということだったので、しっかりと身の入った練習ができた」。この日は若き大砲候補同士のアピール合戦となった。

同い年の西純と並び、チーム最年少として1軍キャンプを迎える。先輩たちの言動すべてがお手本になる。「これから1カ月あるので、見ていきたい」。勉強熱心な19歳。プロ2年目の意地もある。佐藤輝と切磋琢磨(せっさたくま)の春になりそうだ。【只松憲】