12球団のキャンプを支える各球団の広報さん。グラウンドでは見せない選手の素顔やキャラクターを紹介してもらう連載「広報イチオシ日誌」です。

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<DeNA池谷蒼大投手>

DeNA渡辺雅弘広報(37)が、ドラフト5位の池谷蒼大投手(21=ヤマハ)が見せた意外な芸達者ぶりをイチオシした。池谷ら1軍キャンプに参加している新人3選手は5日、今キャンプ初の休日にバーチャル・リアリティー(VR=仮想現実)を使ったダイビングを体験。琉球衣装という沖縄の伝統衣装を身にまといながら、頭にゴーグルをつけて、宿舎のホテル内にいながら球場近くの宜野湾のサンゴ礁を味わった。

池谷は、ドラフト1位の入江大生投手(22=明大)と同2位の牧秀悟内野手(22=中大)に挟まれ、女性用の衣装で登場。サイズが小さい女性用は、187センチ、87キロの入江、178センチ、93キロの牧は着ることができず、175センチ、80キロと3人の中で最も小柄な池谷が着ることになった。

池谷は「沖縄の女性になれた気分です。沖縄の文化に触れられた」と笑顔。女性を意識した柔和な動き? で盛り上げた。入江と牧も、いつの間にやら池谷を大切にするような動きに…。渡辺広報は「しぐさも女性になりきってくれて。『楽しかった』と言ってくれてうれしかったですね」と感謝した。例年、キャンプ最初の休日のルーキーたちは、テーマパークなどへ足を運び、沖縄の文化に触れていたが、今年はコロナ禍で中止に。それでも、バーチャルという異例のイベントでも、しっかり「なりきって盛り上げる」姿勢がうれしかった。

DeNAは外出の門限が午後8時と、例年に比べ早い時間となっている。外食は禁止で、人混みを避けての、コンビニやスーパーでの買い物程度に限定されている。そんなストレスもたまる環境でも、明るさを前面に出せるルーキーに、渡辺広報は目を細めていた。【斎藤直樹】