阪神井上広大外野手(19)が3試合連続で4番を務め、初のマルチ安打をマークした。初回に1点を先制した直後の1死一塁、カウント1-1から中日松葉の低めのボールに反応。詰まりながらも右翼線に落とす二塁打を放った。井上は「飛んだところが良かった」と苦笑いだが、3回には再び松葉の変化球を完璧に捉えて左前打。2打席連続でアピールに成功した。

3番佐藤輝、4番井上の並びはやはり夢が膨らむ。初回の攻撃は佐藤輝の先制打に井上が続いた。佐藤輝の存在が刺激になるかと問われ、井上は「なります」と即答。宿舎での食事のタイミングや練習中などでも打撃論を交わすことがあり、「何か聞きたいことがあれば、聞けば教えてくれる部分もある」と手本にすることもある。

限られた椅子を巡って競争はさらに厳しくなる。21日広島戦からは実績組の糸井に加え、サンズら助っ人野手も出場する可能性がある。井上は「その1打席で結果を残せるとより評価は上がってくると思う。そこで何とか1本出せるように自分のできることをしっかりやってやっていけたら」と力を込めた。【桝井聡】