福岡ダイエーホークス(ソフトバンクの前身)の初代球団社長、学校法人福岡工業大学(福岡工業大学、大学院、短期大学部、福岡工大城東高校を擁する)理事長の鵜木洋二(うのき・ようじ)氏が23日、福岡市内の自宅で肺がんのため、80歳で急逝したことが分かった。26日、同大学が発表した。宮崎県出身。

法大柔道部出身で、東京オリンピックの柔道代表候補選手だったスポーツマン。ダイエー神戸本店室長だった1988年(昭63)、大阪が本拠地だった南海ホークス球団買収、福岡移転に関わった。ダイエー中内功オーナーの懐刀で、初代球団社長に就いた。日本で初めて開閉式となった福岡ドーム(現ペイペイドーム)の建設に尽力。根本陸夫氏を招聘(しょうへい)し、王貞治氏監督誕生につながった。

97年理事長に就任し、安定的な大学経営に従事。この日、大学はホームページで「23年5カ月の長きにわたって学園のトップリーダーとして学園経営に邁進しました」といち早く民間の経営感覚を取り入れた功績を示した。今年1月29日に開かれた同大学理事会で、3月末付の辞任を表明、最高顧問に就く予定だった。すでに葬儀・告別式は家族葬で営まれた。故人の遺志で「学園葬」「お別れの会」は行わない。