阪神藤浪晋太郎投手(26)は開幕ローテ入りへ、また前進した。

3回から登板し、4イニングを2奪三振3安打2四球で無失点。「全体としては良かった。意図したアウトが割と多かったんじゃないかと思います」。辛口の自己採点が多い右腕も納得の内容だった。

計59球のうち6割超も変化球を選択。強力打線に的を絞らせなかった。「スプリットもカットも両方よく決まった。いろんな球種を使えたという意味では良かった」。3番上林から149キロスプリットで空振り三振を奪ったかと思えば、21年自身最速タイの158キロもズドン。4回無死一、三塁、6回1死一、二塁の危機も無失点で切り抜けた。

最終イニングに左足首をひねって投手コーチ、トレーナーが駆けつけたが、続投して「大丈夫だと思います」。これで沖縄キャンプから実戦4試合で計12回1失点の安定感。このまま順調に調整を進めれば、ヤクルトとの開幕カードに投入される可能性が高い。

矢野監督は「何があっても堂々としている。自信が出ている。頼もしくなってきた」と高評価。井上ヘッドコーチも「ああいうのを見せてくれたら、藤浪を計算しちゃおうかなという感じで見ますよね」と表現した。3年ぶりの開幕ローテ入り当確は確実に近づいている。【佐井陽介】