中日福谷浩司投手(30)が10日に西武とのオープン戦(ナゴヤ)で、開幕投手決定後初のマウンドに上がる。26日の開幕戦で投げ合う相手は広島のエース大瀬良で、8日にナゴヤ球場で調整後、大学日本代表時代から知る1学年下の後輩について言及。「理想とする選手の1人。誰が見てもいい投手。年下ですが尊敬している」と敬意を示した上で、「彼みたいな投手と投げ合えるのはある意味幸せ」と初の大役をかみしめた。

福谷は慶大3年時に日米大学野球の日本代表に選出され、九州共立大2年の大瀬良と初対面した。「中継ぎだったが、真っすぐの威力、変化球の完成度、コントロール、取り組む姿勢を見て、年下だけどかなわないと思った。プロでさらに上にいきそうな雰囲気もあった」と思い返す。5日に与田監督から大役を託された後、エールを交換した。「よろしくね」に対し、大瀬良は「来るかなと思っていました」と対戦を歓迎したという。リリーフ時代に大瀬良と同じ試合に8度登板しているが、19年の先発転向後は初めてとなる。

昨季の福谷は前年に発症した椎間板ヘルニアを克服し、大野雄に次ぐ8勝を挙げた。大瀬良も昨年9月の右肘クリーニング手術から復帰。「けがすることも、苦労もあったのだろうと思う。過去を忘れて、万全の状態で戦えれば一番」。「3・26」を待つ福谷の声が弾んだ。【伊東大介】