阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22=近大)に個人ヒッティングマーチが誕生した。ルーキーでは16年の高山以来。当時は4月中旬に発表されており、開幕前に完成するのは異例だ。歌詞は「突き進め さあ行(ゆ)こう 勝利に向かって 輝け 打て 輝明」で、この後に「かっとばせー てーる!」とコロナ禍が収束すればスタンドから大合唱が届く。製作した阪神タイガース応援団ヒッティングマーチ委員会は「新人は異例ですが、頂に挑む今季にふさわしい戦力として、期待を込めて作成しました」とコメントした。

音源を聞いた佐藤輝は「明るい印象の格好良いメロディーだと思いますし、歌詞も『輝け』と入れてくれて、よい応援歌だと思いました」と気に入ったようす。ホーム開幕となる京セラドーム大阪での4月2日中日戦から、事前収録した音源が球場で流れる。まだ大声を出せず、メガホンや手拍子による応援になるが、後押しとなるはずだ。

オープン戦では「野手汎用(はんよう)」のテーマで甲子園で大暴れ。12球団最多の6本塁打に加え、打率3割2厘、9打点で開幕スタメンをつかんだ。小さいころから甲子園に観戦に訪れ、ファンが一体になってチームを、選手を応援する雰囲気が大好きだった。今度は自分がその声援を浴びる。大型ルーキーは「子どものころからプロ野球選手の応援歌には憧れがありました。みなさんの期待に応える活躍ができるように頑張ります」とうれしそうに活躍を誓った。【石橋隆雄】

 

◆阪神タイガース応援団ヒッティングマーチ委員会 阪神の応援で使用するヒッティングマーチを制作、管理している。ホームページでは選手別のテーマやチャンステーマが掲載されており、歌詞つき、カラオケの動画がアップされている。楽譜付きの歌詞もあり、気軽にファンが応援の練習をできる。詳しくはhttp://tigers-hm.info/

 

<阪神選手の応援歌>

◆お下がりから新曲へ 80年代前半から、主力野手にはヒッティングマーチが使われ始めた。引退や移籍に伴い別の選手に流用されたが、活躍に伴い独自曲を勝ち取るケースも。和田豊は背番号6の前任だった藤田平のテーマ曲から、90年はじめに「♪男なら命懸けて~」という新曲をゲットした。

◆捕手では矢野監督が初 特定の応援歌を持たない野手用のヒッティングマーだった矢野輝弘(現燿大)が、03年オフ「自分を応援してくれる曲があればうれしい」と希望。04年から「♪猛虎の要、矢野狙い打ち~」というオリジナルソングが流れた。

◆能見に投手異例の独自マーチ 14年から、能見篤史の打席でヒッティングマーチが奏でられた。従来は全投手共通マーチだったが、報道陣を通じて応援団に制作を要望。「♪鉄の左腕がうなりを上げる~」という名調子ができあがった。

 

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