ソフトバンク千賀滉大投手(28)が、今季初登板でアクシデントのため緊急降板した。

無失点投球を続けていた6回1死、日本ハム渡辺の投直を捕球した際に左足をひねった。倒れて立ち上がることができず、担架で運ばれて降板。札幌市内の病院に向かった。状況次第では今夏の五輪出場も危ぶまれる。エースの今季初勝利でチームの連敗は5でストップしたが、不安を残す1勝になった。

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まさかの光景だった。エース千賀がマウンドに崩れ落ちた。6回1死、渡辺の投直をキャッチ。しかしバランスを崩してしまい、左足をひねって倒れ込んだ。苦悶(くもん)の表情を浮かべ、立ち上がれない。工藤監督もトレーナーも、心配そうに駆け寄った。千賀はそのまま担架で運ばれ、ベンチ裏に消えた。

千賀は歩行が困難な状態で、アイシング、テーピングの処置を受けながら札幌市内の病院に向かった。工藤監督は「まあ、あの今病院に行っているので。まだその結果ももうちょっと時間かかるみたいですから。また明日ということになるかなと思います。ぼくが(マウンドに)行ったときは『そうでもないかもしれません』みたいな言い方をしていました。やったときは『あっ』と思ったみたいですけど」。まだ状況は読めないが、長期離脱となれば今夏の五輪出場にも影響が出る可能性がある。

千賀にとっては今季初登板。春季キャンプでは両ふくらはぎのコンディション不良でリハビリ組スタートとなり、開幕に間に合わなかった。チームは5連敗中とあり「チームの流れを変えられたらベスト」と気迫十分に上がったマウンドだった。

初回から日本ハム打線を圧倒した。先頭西川への初球、158キロの直球にスタンドからも声が漏れた。自己最速の161キロには届かなかったが、この日最速の159キロを何度も計測。5回まで3安打1四球、三塁を踏ませずに無失点でチームに流れを呼び込んだ。今季初勝利の権利を手にした直後に、アクシデントに襲われた。

千賀の好投でチームは連敗を5でストップさせ、勝率5割に復帰した。工藤監督は「まずは借金を作っても1日で戻したところが良かった。明日は明日で、3連戦の中で勝ち越すということを目標にしてきましたので。2戦目でなるべく勝ち越せるように頑張りたいと思います」と前を向いた。【山本大地】

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