立大・東怜央内野手(4年=福岡大大濠)が攻守に見せ場をつくった。

まずは3回の打撃。1死二、三塁で、法大・山下輝から中前に先制の2点適時打を放った。追い込まれており「三振だけはしないように」と逆方向を意識。ボールを長く見た分、インコースに沈むツーシームを中堅右に打ち返すことができた。

一塁守備は5回だ。1点を返され、なお2死一、三塁。斉藤大の痛烈な当たりに飛び込み、一ゴロで切り抜けた。抜けていれば、同点だった。

失敗からの切り替えができている。打撃では、初回の好機に凡退していた。守りでは、5回の失点は自らの失策でピンチを広げたことで起きた。直後の打席と守備で汚名返上。「ダメなプレーがあっても、次はやり返すと思ってやっています」。前日の1回戦も、凡退が続いた後の9回に右前打。土壇場で同点に追い付くお膳立てをした。溝口智成監督(53)は「いろんな意味で成長した。普段の考え、心がけがつながっている」と目を細めた。

近年、優勝から遠ざかる立大だが、1勝1分けの好スタート。東の存在が大きかった。