巨人が最大7点差から一時1点差まで詰め寄ったが、あと1歩及ばなかった。反撃ムードの立役者はゼラス・ウィーラー外野手(34)。7点を追う6回に2点を返し、なお無死一塁。この日2安打目となる左前打で好機を広げ、3点差に迫る梶谷の2点適時打をアシストした。

これだけでは終わらない。続く7回2死一塁。フルカウントから右中間席へ3号2ランを放り込んだ。追い込まれてからの4球目は内角直球にのけ反らされたが、外角の123キロカーブに踏み込みジャストミート。「ツーアウトだったのでなんとかランナーをかえしたかった」とベンチに戻ると反撃ムードのナインと喜びを爆発させた。

好調を維持する理由には「ボールがよく見えている」ことを挙げる。「スイング量を落とさないように、ホームゲームでは早出をしていることも維持している要因かもしれないね」と、若手選手にまじって行う特打に手応えを示した。

首脳陣からの信頼も絶大だ。元木ヘッドコーチは「開幕からずっと頑張ってくれているよね。コロナで外れた時期もあったけど、帰って来てからも元気で。続けてほしいよね」とたたえた。

ウィーラーは新型コロナウイルス陽性判定を受け4月4日に離脱。同23日に1軍復帰するまで16試合の欠場はあったものの、出場11試合連続安打を継続中。打率5割1分9厘、3本塁打、11打点と絶好調だ。4番岡本和、5番のメジャー通算196発のジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツ)の後ろで「恐怖の6番」が、敗戦の中でも存在感を示した。【久永壮真】

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