ソフトバンク工藤公康監督(58)が連日の采配ズバリでリーグ20勝一番乗りを決め、4月26日以来、19日ぶりの首位に返り咲いた。右打者の内角に食い込んでくる相手先発右腕、バーヘイゲンのツーシームを警戒。20打席連続無安打の松田を今季初めてスタメンから外し、捕手登録の栗原を先発ではプロ初の三塁で起用するなど、左打者8人を並べたオーダーが的中した。

2回、ベテラン明石の先制適時打を口火に序盤で6得点を奪い、バーヘイゲンをKO。指揮官は「バッティングコーチとヘッドコーチがしっかり話をしてくれて、打順を組んでやったことがしっかり結果として出た」とご満悦だった。

前日14日の同戦でも、難敵の伊藤対策で左打者7人をスタメン起用。ドラフト1位右腕を攻略し、6カードぶりにカード初戦を白星で飾った。甲斐を除き、1~8番まで大胆に左打者を並べたこの日も采配が大当たり。中村晃、明石、上林の6、7、8番で計6打点をたたき出すなど、下位打線の働きも光った。「いいつながりを見せてくれて、点を取れた。粘ったり狙い球を絞って、次につなげればいいチームができるし、いい戦いができる」。指揮官は目尻を下げ、ナインをたたえた。

札幌ドームでは昨季9月16日からシーズンをまたいで10連勝。7カードぶり勝ち越しも決めた。指揮官は「久しぶりです! よかったです」と会心だ。首位楽天と2位ロッテが敗れ、3位から一気の首位浮上。4年連続日本一軍団が、得意の北の大地で“定位置”を奪い返した。【只松憲】

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▽ソフトバンク明石(2回無死一、二塁で先制決勝の適時打) ヒッティングのサインだったので、いいポイントでいいスイングで打つことを意識しました。先制点を取ることができ、ゲームの流れをもってくることができたと思います。

▽ソフトバンク甲斐(2回に追加点の右前適時打) 逆方向へ逆らわずに打つことができました。なんとかチャンスをものにできて良かった。

▽ソフトバンク上林(3回の右前適時打など3打点) 思い切って打ちにいくことができました。自分のスイングで、いい打撃ができたと思います。