ソフトバンクのコリン・レイ投手(30)が、来日初登板初先発で1球に泣いた。1回、安打と四球で1死一、二塁とし、4番オースティンに真ん中高めに甘く入った速球を左中間スタンドへ運ばれた。来日14球目で先制3ランを献上。大リーグ時代に対戦経験もあった、DeNAの主砲に出鼻をくじかれた。

チームとしては、5月28日の巨人戦から6試合連続で先制点を奪われた形になった。ただ、メジャーで8勝を挙げた右腕は粘った。ナックルカーブやカットボールをコーナーに投げ分け、2回以降は被安打1で立ち直った。工藤監督が「全てのボールをコースや高さに投げられる。彼の持ち味が出せれば十分にいける」と期待していた通りの投球で応えた。森山投手コーチも「(打者が)1巡して少し落ち着いてきた。丁寧に投げている」と評価した。

7回の打席で代打を送られ、6回4安打3失点で降板。松田の同点3ランで来日初黒星はまぬがれた。コロナ禍で来日が遅れ、2軍戦の登板はわずか2試合だったが、1軍デビュー戦でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)で試合を作った。次こそ来日初勝利をつかみとる。【只松憲】