オリックスが、阪急時代の84年以来37年ぶりの11連勝を飾った。3回に紅林の5号ソロで先制。吉田正の13号ソロで加点し、杉本の15号で突き放した。吉田正と杉本の青学大コンビのアベック弾は初めて。97年以来の7カード連続勝ち越しも決め、京セラドーム大阪での8連勝も球団初。歴史的な数字が並ぶ快勝劇で首位をがっちりキープした。

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怒濤(どとう)の進撃が止まらない。オリックスが37年ぶりの11連勝(1分はさむ)。当時の球団は阪急で、オリックスになってからは初の快挙。3回に売り出し中の2年目紅林の5号ソロで先制すると、2死から主砲吉田正が5月28日以来、19試合ぶりの13号ソロ。さらに1点差に詰め寄られた6回には、ラオウこと杉本が15号ソロで突き放す。今季5度目の1試合3発。青学大の先輩・後輩である杉本、吉田正のアベック弾は初めてだ。

杉本はアベック弾に「うれしいですね。大学時代は2、3度あると思うんですけど…」と笑顔。吉田正について杉本は「入ってきたときからめちゃくちゃスイングが速かった。上級生みんなで、誰あれ? って」と。吉田正は「出会ったときから優しいオーラ全開で、後輩から好かれる先輩でした」という。「1本でも(多く)アベックいきたいですね」と吉田正。そんなコンビが3、4番を務める打線が勝利を呼び込んだ。

オリックスの11連勝は、84年5月24日から6月8日まで13連勝して以来。84年の阪急は、5月半ばに首位に立つと、この13連勝で一気に2位以下を引き離し、そのまま優勝のゴールテープを切っている。助っ人ブーマーが3冠王でMVPに輝いたほか、藤田浩雅が新人王、21勝を挙げた今井雄太郎が最多勝、最優秀防御率、佐藤義則が最多奪三振のタイトルを獲得するなど投打で活躍した。「(連勝は)そんなにしている気がしない」という中嶋監督は86年のドラフト3位で、当時を知らないが「自分が知っているメンバーの方の記録で、すげえなって思いますね」と話す。

山本、宮城が防御率、最多勝を争い、吉田正や杉本が大暴れする今季も、当時をほうふつさせる。

これで、7カード連続の勝ち越し。これも97年以来24年ぶりのことだ。京セラドーム大阪での8連勝も、08年の7連勝を抜いて球団新と記録ずくめの勝利。まだまだ白星を積み重ねる。

▽オリックス紅林(3回に先制5号ソロ)「先制点を取りたいと思っていたので打ててよかったです。もっと勝ちに貢献できるようにしたい」

▼オリックスが6日中日戦から1分けを挟んで11連勝。オリックスの11連勝以上は阪急時代の84年に13連勝して以来、37年ぶり9度目になる。連勝中(12試合)のチーム打率は2割7分2厘だが、チーム防御率は1・58。特に、先発投手の防御率は1・19で、この日の田嶋を含めて5回まで0点に抑えたのが7人おり、先発投手の頑張りで37年ぶりの大型連勝を記録した。

◆オリックスと近鉄は別球団 オリックスの前身は阪急。近鉄は04年で消滅した球団として扱い、オリックスの成績には含まない。

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