全セの巨人岡本和真内野手(25)が“足”でスタンドをざわつかせた。

「4番三塁」でスタメン出場。過去2回の出場で9打数無安打としているだけに何とかヒットがほしかったが、第1、2打席は凡退。それでも1点を追う6回先頭で日本ハム上沢の直球にタイミングを外されながらも右前へ落とし、通算12打席目で球宴初安打。

「(巨人)坂本さんと(広島)菊池さんにずっとあおられていたので、ヒットが出てよかったです」と安堵(あんど)したのもつかの間、2死から広島菊池涼の初球にスタートを切った。タッチをわずかに上回り、二盗成功。「ファーストの(西武)山川さんに『盗塁いきます』と伝えてから行きました」。盗塁はシーズンでも通算10個だけで、今季は5月に1盗塁を決めている。周囲の意表を突き、ざわつくベンチへ向き、二塁上で笑いを必死にこらえた。直後に2ランを放った菊池涼から「盗塁を見せてくれたから楽に打てた」と冗談を言われ「賞金は僕がもらわないといけないかなと思います」と笑った。

楽天生命パークで開催される第2戦の試合前にはホームラン競争に臨み、公私ともに仲のいいオリックス吉田正と対決する。「緊張して1本も打てないかもしれないですけど、頑張りたいなと思います。宮城、仙台の球場もセ・リーグはあんまり行く機会がないので、しっかりみなさん楽しんでもらえるようにプレーしていきたいなと思います」と力を込めた。