38度目の誕生日を迎えた西武栗山巧が、通算2000安打にリーチをかけた。同点の9回1死一塁、楽天宋家豪投手の初球チェンジアップを打ちにいき、一、二塁間を抜けた。8回に2点リードを追いつかれたが、再度の勝ち越しへチャンスを拡大した。これで通算1999本とし、区切りの記録にあと1本と迫った。

4回の攻撃は大人の打撃に徹した。1点を追い、3番森の同点打と、中村の左前適時打に、外崎も続き3連打でなおも1死一、三塁。栗山はカウント2-2から、楽天田中将の低めのスライダーを救い上げ、中堅へ犠飛を運んだ。「みんながいい流れで回してくれたので、もう『ランナーをかえす!』。これだけですね。よかったです!」。接戦の展開で安打を狙いにいくのではなく、チーム打撃に徹した。

通算2000安打まで残り2本で迎えた一戦。今季はチーム全体で楽天には大きく負け越しており、Aクラスを狙う上で大事な3連戦初戦だった。その意味合いを理解するプロ20年目のベテランは、確実に1点を奪いにいった。