東北野球のレベルアップを図りたい! 。仙台育英出身で近鉄、巨人でプレー。16年に東北楽天リトルシニアを秋季新人東北大会優勝へ導いた中濱裕之さん(43)が今月1日、仙台市太白区でプロが教える個人レッスン教室「ドリームベースボール」を開講した。中濱さんに野球指導への思いを聞いた。【取材・構成 濱本神威】
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今年の夏の甲子園で東北勢は日大山形、盛岡大付(岩手)の2校がベスト16に進出。だが、大旗白河越えはいまだ成し遂げられていない。「東北の野球のレベルを上げたい」。仙台育英で3度の甲子園を経験し、近鉄、巨人でプレーした経験を持つ中濱さんは、主宰する野球塾で東北のレベルアップに着手する。
近年、ボール使用禁止の公園が増えてきており、野球ができる場が徐々に減少してきた。
中濱 屋外でボールを使うことが難しくなっている。だから、今は部活動やチームの練習以外で、外で野球ができる機会が少ない。そんな子どもたちにうちで思い切り野球をやってもらいたいですね。
ドリームベースボールでは東北初のバーチャルマシンを導入。硬式、軟式両方に対応するバッティングマシンなどを取りそろえており、野球に取り組む環境は万全だ。目に見えない部分にも気を使っている。
中濱 神宮球場や仙台育英と同じクッション性が高い人工芝を使っています。膝に負担がかからないよう、けがをしないよう、そこはとてもこだわりました。
設備面だけではない。95年8月に仙台育英の監督を勇退した竹田利秋氏の後任、佐々木順一朗氏(現福島・学法石川監督)のモチベーションを上げる指導法を参考にし取り入れている。
中濱 プレーをするのは僕たちじゃない。いかに子どもたちが100%の力を発揮できるような環境にするかを意識しています。
100%の力を発揮するため、子ども自身が考えることを大事にし、指導の際には理論を欠かさない。
中濱 わかりやすい理論がないと意識を持って練習に取り組めないですし、なぜこうなるのかをちゃんと説明しないと子どもたちは納得しません。
こうすればこうなるという道筋を明確に示し、子どもたちが正しく努力できる方法を提案。努力が成果に現れる指導を心掛けている。
中濱 失敗を恐れず、野球を楽しんでもらいたい。できたという達成感、喜びを感じてほしい。
中学、高校、その先の野球につながるように、生まれ育った東北の地で子どもたちの夢を後押ししていく。
◆中濱裕之(なかはま・ひろゆき) 1978年(昭53)4月10日生まれ、福島県出身。仙台育英で春1回、夏2回甲子園出場。96年ドラフト4位で近鉄入団。02年、巨人移籍。05年、巨人退団後、社会人野球でプレー。08年から楽天のジュニアスクールコーチを務め、15年、東北楽天リトルシニア監督に就任。16年、チームを創部3年目で秋季新人東北大会優勝、全国出場へ導いた。
◆ドリームベースボール
◇火~金曜 小学2、3、4年=午後4時30分~6時 小学5、6年=午後6時20分~7時50分 中学=午後8時10分~9時40分
◇日曜日 初心者コース=午後3時~4時30分、午後5~6時30分 特別個人レッスン=午後7~8時、午後8時20分~9時20分、※毎週土曜、無料体験実施中
◇授業料=入会金5000円、月2回コース13200円、月3回コース18000円、月4回コース22000円、正会員コース30000円(各コース税込み、親子面談、スポーツ保険付き、正会員は加えて送迎無料、福利厚生付き)
特別個人レッスン=10000円、送迎2600円
◇住所 仙台市太白区東中田6丁目3-18(南仙台駅から徒歩10分)◇問い合わせ 090-6821-0018