<仙台6大学野球:東北福祉大11-0東北工大>◇第1週第1日◇25日◇東北福祉大野球場

今秋ドラフト上位候補で最速154キロ右腕の東北福祉大・椋木蓮投手(4年=高川学園)が、プロ入りへラストスパートだ。

25日、仙台6大学野球秋季リーグが開幕。プロ11球団26人のスカウトの前で先発し東北工大打線を5回無安打無失点に抑えた。1回2死から5者連続三振を含む9奪三振。「ストライク先行でいけた。リーグ戦を通じて、もっと状態を上げていく」と引き締めた。

飽くなき探求心を持って、さらなる進化を遂げた。チームは8月中旬、コロナ禍の影響で約1カ月間の活動自粛を余儀なくされた。椋木は過去の映像で自らのフォームを研究する時間に充てた。不調に苦しんだ春の反省を踏まえリリースポイントを高い位置に修正。決め球のスライダーにはキレが戻り、要所でコースにビシビシと決まり、4回まで完全投球を披露した。視察した中日八木スカウトは「(スライダーが)ふけることがあったけど、それがなかった」と見張った。

亡き祖母へ。9月に母方の祖母木村勝子さんがこの世を去った。年2度の帰省時には必ずすし店に連れていってもらった。生前の「プロに行ってね」の言葉は大きな励み。形見の指輪がついたネックレスを身に着けて、天国の祖母に誓う。「プロ野球選手になったよ、と報告します」。【佐藤究】