日本ハム河野竜生投手(23)が3発を浴び、KOされた。オリックス20回戦(京セラドーム大阪)に先発。1回の先制2ランを皮切りに、ソロ、3ランの計3発を浴び6回途中、プロワースト6失点で降板した。チームの連勝は2でストップ。6日の同戦で敗れればリーグ優勝の可能性が完全消滅し、5年連続のV逸が決まる。

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ベンチに戻る足取りは重く、苦しげだった。3点ビハインドの6回。河野は四球から無死一、二塁のピンチを背負い、3ランを浴びた。勝負を決定付けられる一撃に、表情を失った。5回0/3を8安打3本塁打で、プロワーストの6失点。「ホームラン3本は反省しなければいけない」と言葉を振り絞った。

首位を走る相手の勢いに押しつぶされた。1回に先制2ランを献上。立ち直ったかに見えた5回、宗に手痛いソロを許した。「テンポの悪い投球になってしまい、いいリズムを作ることができませんでした。序盤から良い流れを持ってくることが出来ず、早い回でマウンドを降りる形になってしまった」。先発の仕事を果たせず、悔やんだ。

栗山監督は「あそこ(5回)で代えていたら、先発ピッチャーになった意味がない」と言い切った。河野はシーズン序盤に先発から中継ぎに転向。後半戦からの先発再転向は、本人にとって悲願でもあった。「6回の壁」を越えるため、指揮官は「(6失点も)全て、生かしてくれると信じている」と糧にしてくれることを願った。

本当の正念場がやってきた。チームは連勝が2でストップ。打線は6回以降すべて3者凡退と、反撃のきっかけすら作れず、今季15度目の0封負けを喫した。6日の同戦で敗れれば5年連続でリーグ優勝の可能性が完全消滅する。「本当、点を取らなきゃ勝てないので。しっかりやっていきます」と栗山監督。消えかかっているシーズンの灯を、まずは勝利で引き留める。【田中彩友美】

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