オリックスが1996年(平8)以来、25年ぶりにパ・リーグ優勝を決めた。27日、2位ロッテが楽天に敗れて決定。京セラドーム大阪で待機していた中嶋聡監督(52)をはじめ、ナインが喜びを爆発させた。12球団で最も優勝から遠ざかっていたが、OBで就任1年目の中嶋監督が負け犬根性を払拭(ふっしょく)。NPB最長の実働29年の経験を生かした数々の改革で、ナインを躍動させた。

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中嶋監督は就任以来、選手の自主性を養うために練習方法や起用法などをアレンジしていった。主な改革ポイントを挙げてみる。

◆自主性キャンプ 2月の宮崎キャンプでは午後3時の全体練習終了後、帰宿時間は各自任せ。その後の練習はメニューを自分で考えさせる手法を取った。また、全体練習では、若手を中心にメイングラウンドを使用させた。アピール機会を増やすためで、実績のある選手はサブグラウンドでじっくり調整させた。

◆月曜日はオフ 以前は火曜日からのカードに登板する先発陣が月曜日も練習していたが、この形式を廃止。月曜日をオフにするか練習日にするかは、各自に任せた。

◆抹消は翌日 調子を落として2軍で再調整させると決断した場合、試合直後の通達は行わなかった。当該選手がプレー内容をじっくり振り返り、何が悪かったのか、どこを改善すればいいのかを考える時間を与える。その上で、翌日の練習時にマネジャーを通じて2軍調整を伝える方法を取った。選手が自分で考える力を養うように努めた。