オリックスが1996年(平8)以来、25年ぶりにパ・リーグ優勝を決めた。2位ロッテが楽天に敗れて決定。京セラドーム大阪で待機していた中嶋聡監督(52)をはじめ、ナインが喜びを爆発させた。

オリックスを低迷期から支え、14年のV逸を知るT-岡田は感無量だった。「33年間生きてきた中で一番うれしい。(14年は)正直、僕としては振り返りたくない1年。今思えば悔しい経験が原動力になった部分がある。その経験を優勝という形でできた」と声がはずんだ。

一撃で逆転Vへ導いた。9月30日ZOZOマリンでの首位ロッテ戦で、生え抜き野手最年長33歳、16年目のT-岡田が放った逆転3ランだ。2点を追う9回2死一、三塁から右翼席へ。ダイヤモンドを1周した背番号55が「Tポーズ」を決めると、ナインは思い切り抱きついた。

14年はマジックが点灯しながら、優勝を逃した。あの悔しさが原動力になっていた。T-岡田自身、19年には20試合出場にとどまって打率1割2分に終わっている。どん底からはい上がり、主砲として堂々と頂点に立った。