虎キャプテン総選挙開催! 阪神が来季主将を選手間投票で決めることが14日、分かった。既に事前投票で最終候補4人を選出。「決選投票」の結果を12月4日にオンラインで実施する「ファン感謝デー2021」で発表し、所信表明も行われる。今季は投手主将の役職も設けたが、来季はチーム全体をまとめるリーダーとして主将を1人だけ置く。選手たちの清き1票もV奪回のカギを握りそうだ。

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球界でも異例の試みが水面下で進んでいた。秋季練習第2クール初日を終えた矢野燿大監督(52)がその一端を明かした。「今回は選手に決めてもらおうかなと思っている。選挙したんよ、1回。決選投票を『ファン感』の時にしようかなと。それで決める」。首脳陣が任命することが慣例だった虎のキャプテン。それを選手たちによる投票で決めようというのだ。

秋季練習初日の10日。1、2軍の選手がミーティングのために甲子園に集結した際、事前投票を実施していた。集まった全選手が用紙に虎の未来を託す1人を書き込み、投票箱に清き1票を投じた。全票数を集計し、上位4人が候補として選出された。キャプテン候補は現時点で選手にも伏せられているが、12月4日のファン感謝デーに行う決選投票の直前に明かされ、その中から1人に投票する。

キャプテン総選挙の仕掛け人はアイデアマンの井上ヘッドコーチだった。「今年は選手たちが、誰がいいっていうような形がいいんじゃねえかと。ちょうど選挙があったから、おもろいやんということで。選手選挙させようということになった」。折しもこの秋は選挙のニュースが連日報道されていた。「決選投票」方式は、自民党総裁選からヒントを得た。

もちろん、虎のリーダーを決めるだけに真剣だ。井上ヘッドは「みんながいいという風に思ってるんだろうなという指標として出る。なおかつそっちの方が説得力がある」と力説する。支持率がはっきり出るだけに、チームメートにどれだけ信任を受けたかは一目瞭然だ。選ばれた主将はファン感の最後に発表され、全国の虎党に向けて所信表明演説を実施する。「12・4」は虎の未来を占う運命の日になる。【桝井聡】

◆視聴方法 阪神は12月4日にファン感謝デーをオンライン形式で開催する。新型コロナ感染拡大防止のため、昨年に続き、球場にファンを招待しない。イベントの様子は午前11時30分(予定)から球団公式動画配信サービス「虎テレ」でライブ配信する。

◆阪神来季主将候補ニッカン予想

・本命◎大山悠輔内野手(26)

今季野手主将で2年連続20発。守備時の声掛けも光る

・対抗○近本光司外野手(27)

選手会長と「兼任」なら06年に就任した赤星憲広以来

・対抗○坂本誠志郎捕手(28)

本塁打時首にかける「虎メダル」作製。虎の仕掛け人

・候補▲青柳晃洋投手(27)

今季13勝で最多勝。「単独」での投手主将ならば異例

・候補▲秋山拓巳投手(30)

2年連続2桁勝利。来季は岩崎らと生え抜きで最年長

・候補▲木浪聖也内野手(27)

近本、大山らと同じ94年生まれ。ベンチでもひたむき

・候補▲糸原健斗内野手(29)

19、20年の主将。名誉キャプテンの「再登板」ある!?

・穴☆梅野隆太郎捕手(30)

FA権の行使について熟考。「引き留め票」で当選!?

・穴☆佐藤輝明内野手(22)

球団新人最多24発。2年目で「規格外」選出あるか!?

・大穴★糸井嘉男外野手(40)

来季41歳になるチーム最年長。衰え知らずの「超人」

※()内の年齢は15日現在。