巨人育成の大型右腕が、“21年最後の実戦”で原監督にインパクトを残した。昨年の育成ドラフト4位の木下幹也投手(19)が23日、ジャイアンツ球場で行われた紅白戦で白組の5番手として登板。「来年に向けてアピールするしかない」と気合の入ったマウンドで北村、平間を打ち取ると、最後は増田陸をカットボールで空振り三振に斬って取った。ネット裏で見守った原監督に「育成の木下君、非常に投手らしい投手」と言わしめた。

今季はイースタン・リーグで1試合の登板にとどまったが、みやざきフェニックス・リーグでは3試合に登板。10月16日の中日戦では5回無失点と好投した。好調の要因には「柔軟性向上」と自己分析する。「最初ブリッジができなかった。フェニックスで入念にストレッチをするようにして、ブリッジ出来るようになって、球速も上がった」と手応えを口にした。試合前後には胸回りのストレッチを欠かさずに行い、自己最速を1キロ更新する148キロに到達した。

今オフは横浜高の先輩である楽天涌井、中日柳に弟子入りする。「投球術という面で涌井さんはすごい。柳さんは(投げ方が)自分と同じ縦振りなので、投げ方とかを聞きたい」。1日でも早い支配下昇格を目指して、鍛錬の冬を迎える。【小早川宗一郎】