ヤクルトが4勝2敗でオリックスを下し、2001年以来、20年ぶり6度目の日本一となった。1-1の同点で迎えた延長12回、2死二塁から代打川端がしぶとく左前に落とした。

【関連】ヤクルト20年ぶり日本一、高津監督が10度宙舞う/日本S第6戦詳細>

つないでつないで、日本一にたどり着いた。オリックス山本に対し、ヤクルト投手陣は束になって戦った。高津監督は「高梨から始まり、マクガフまでみんなが持ち味を発揮して、すばらしい投球をしてくれたと思います」と頼もしい選手たちをたたえた。

早めに継投策に踏み切った。シーズン中の10月末以来、約1カ月ぶりに先発した高梨は、1点リードした直後の5回2死から1失点。同点となった直後に、ベンチからパーカ姿の指揮官が出てきた。2番手には、シーズン終盤からリリーフに転向したスアレス。5回2死一塁で、2番宗を三振に仕留めて流れを渡さなかった。

選手も、監督の熱い思いに腕を振って応えた。スアレスは、イニングまたぎで2回1/3を被安打1の無失点。7回を終えて1-1だったが、指揮官は勝利の方程式へ切り替えた。8回のマウンドは、清水に託した。2連打でピンチを作りながらしのぐと、そのまま9回も清水。5月21日DeNA戦以来のイニングまたぎとなり、2死一、二塁のピンチから福田を中飛に抑えると大きくガッツポーズ。9回を1人で投げきった山本に対し、ヤクルトは3投手で計1失点に抑えた。

10回は、この日のブルペンで唯一の左腕田口が左打者2人を抑え、そこから守護神マクガフを投入。2回1/3を無失点とし、勝利投手に輝いた。結果的に3投手を回またぎで起用。高津監督が予告していた通り、出し惜しみしない継投だった。無失点の継投で、日本一の投手陣になった。【保坂恭子】