中日からFA宣言する又吉克樹投手(31)の争奪戦が巻き起こる。29日、複数球団が獲得候補としていることが判明した。ソフトバンク球団関係者は「もちろん欲しい」と、交渉解禁の12月9日からの猛アタックをほのめかした。今季11試合対戦し防御率0・00に抑えられたDeNAも参戦が確実で、12球団ワーストの救援防御率3・87に終わったリリーフ陣の再建をもくろむ。日本一を惜しくも逃したオリックスと宣言残留を認める中日を加え、争奪戦は必至だ。

又吉はこの日、ナゴヤ球場で今季取得した国内FAの権利行使する申請書類を提出したことを明かした。中日とは2度の交渉を行い、3年総額4億円の提示を受けているものとみられるが「独立リーグ出身で初のFA宣言できる選手になれたことで、ずっと宣言したいという気持ちがあった。(独立リーグの)選手たちの明確な目標になってくれたらうれしいですし、僕がFA宣言するということは夢を与えるという意味がある。(今後)いろいろな条件提示を聞いた上で判断したいと思います」と話した。

四国IL・香川からドラフト2位で入団して8年。通算400試合を投げ、今季は中継ぎ、抑えで66試合に登板。3勝2敗8セーブ、33ホールド、防御率1・28の好成績を残した。動きの少ない今オフのFA市場では目玉となりそうだ。