南海、ヤクルト、阪神、楽天で指揮を執り、昨年2月11日に死去した故野村克也さん(享年84)をしのぶ会が、11日午前11時から神宮球場で行われた。
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楽天田中将大投手(33)は身が引き締まった。もう会うことのできない恩師から「こんなことじゃだめだぞ」と叱られているように思えた。今季は防御率3・01と安定した投球を続けたが、勝ち星は4勝(9敗)。かつて野村氏から神懸かり的な勝ち運に「マー君、神の子、不思議な子」とも評された右腕は「来シーズンはいい報告ができるように。1つでも多くチームの勝利に貢献する」と決意を新たにした。
楽天入団1年目の07年から09年まで野村監督のもとでプレー。ルーキーイヤーから先発ローテに組み込まれ、教えを吸収した。「野村野球は準備野球」。打者心理、外角低めに投げ切る技術なども含め、指導してもらったことは数知れない。徹底した準備の大切さもたたきこまれ、成功の土台となった。「自分の中でも試合に臨むにあたっての準備の部分はずっと大事にして臨んできている。いい準備をして、キャンプ、シーズンを迎えられるようにしたい」。野村氏が大切にしていた人間教育も糧となっている。「人間の部分が大事だと思う。NPBでもMLBでも、それは思っていました。いい人間になろうと」と言った。
教えを礎に積み重ねてきた経験を継承する役割は、今までと変わらず続けていく。「自分で伝えられるものは、下の世代にこれまでも伝えてきているつもり。聞かれれば、答えていくスタンスはこれからも変わらない。自分の経験や、僕はこう思うよ、という話をできれば」。それがプロ野球の発展につながり、天国から見守る師への恩返しにもなる。【上田悠太】



