日本一へと駆け上がる。巨人戸郷翔征投手(21)が5日、宮崎・延岡市内の母校・聖心ウルスラ学園グラウンドで自主トレを公開した。

キャッチボールやノックなどで2時間ほど汗を流すと、車で約15分の今山大師に移動。御影石(みかげいし)の一本造りの階段としては日本一の規模を誇る137段の「日本一石段」をダッシュで上り、下半身をいじめ抜いた。ラスト5本目はトップで終え「1番や!やった!」と充実の表情で倒れ込んだ。

頂点に立つため、若手投手陣の底上げに一役買う。同学年の戸田懐生投手、横川凱投手に加え、2歳下の育成・笠島尚樹投手らと「TEAM TOGO」を結成。練習の合間に笠島にリリースポイントの指導を熱心に行うなど、リーダーの自覚がにじみでた。「1人だけではチームは優勝できない。若い力も必要だと思う。僕もそうですけど、一緒に上がっていければ」と互いに高めあった先にある、頂点を見据えた。

2日には日向市の大御神社へ初詣に訪れ、決意を文字に込めた。おみくじは大吉を引き当て、絵馬には「日本一」と「最多勝」と書いた。「簡単ではないけど、達成できるように腕を振るだけ」。日本一へと続く階段を、ダッシュで駆け上がる。【小早川宗一郎】