東京6大学野球の慶大は8日、横浜市内のグラウンドで始動した。

最速146キロ左腕の増居翔太投手(3年=彦根東)は、プロ志望を明言した。年末年始に滋賀県彦根市の実家に帰省。「両親に、プロを目指してやると言いました。今まであんまり言っていなかったので、びっくりしていました」と明かした。両親からは「悔いのないように」と言葉をもらったという。勝負の1年に向けて「春に5勝はできるようにしたい。投手として勝利に貢献できるように取り組むことが、プロにもつながると思う。足元を見て頑張りたい」と話した。

福井章吾前主将、ソフトバンクから2位指名を受けた正木智也外野手ら主力の4年生が抜ける。下山悠介主将(3年=慶応)は、初詣に行き「いいチームをつくって、最後に全員で喜べるように」と願った。先輩からは「まねをしようとせずに、自分たちの色を出してほしい」とアドバイスをもらった。「昨年のチームが大好きだったのでまねをしたくなるけど、全部まねをするとダメだと思う。1歩ずつ成長していきたい」と話した。

昨年12月から就任した中根慎一郎助監督(37)は「外からチームを見ていた人間として、貢献出来たらと思う。先発完投できるような投手を育てたい」と意気込んだ。慶大OBで、2年秋にはリーグ戦優勝。卒業後は三菱重工名古屋で8年間プレーし、現役引退後は社業に専念していた。